「暮らし」を変える

不妊治療と漢方薬を併用し、全力で妊活に取り組んでも、良くない生活習慣を続けていたのでは効率が悪くなってしまいます。

ここでは生活改善の基本原則を挙げています。難しい努力を要することではありませんが、妊娠するためにも、あなた自身の健康のためにもとても大切なことです。今一度ご自身の生活習慣を見直し、改善の余地がある方は、毎日ほんの少し意識を変えることから始めてみてください。

1.カラダの冷えが「育つ環境」を左右する

漢方では、「体の冷え」は千病(千個の病)を引き起こすという教えがあるほど、女性にとって体の冷えは大敵です。

「冷え性」とひと言で表現しますが、漢方では「体の冷え」の原因は複雑です。体質的にお血(血液のめぐりが停滞)、血虚(血液不足)、脾虚(栄養の利用効率が悪い)、腎虚(熱を生み出す力の不足)などが連動して体の冷えの原因となっています。さらにストレス、疲労、睡眠不足などが重なることで複雑で根深い「冷え性」を引き起こしているのです。

妊娠を希望する女性にとっては、特に骨盤内の循環不良は深刻です。下腹部と腰の冷えを感じたり、生理の時に痛みや重だるさを感じるなら、しっかりと改善していきましょう。

冬場には、腹巻やカイロなどで外側から冷えをガードしたり温めたりする方も多いでしょう。けれど怖いのは体の内面の冷えです。内面の冷えを改善するには内臓を温める意識を持つと効果的です。

熱い飲み物を飲んだ時に、のどを通過する際に熱さを感じ、次第にカラダ全体がポカポカしてきますよね。これが体の内面が温まった状態です。単純なことと思われるかもしれませんが、直接内臓へ届く飲食物は、とても簡単に体を温め、そして冷やす、ということを常に念頭においてください。

カラダの冷えを改善するために
今日からできること

  • 冷たい飲食物、生ものを摂り過ぎないこと(暑い夏と寒い冬では摂り方を変える)
  • 栄養バランスのとれた食事(肉や緑黄色野菜の不足に注意する)
  • ファッション重視の薄着に注意(足首の冷えは全身の冷えにつながります)
  • お腹、腰を意識した運動やストレッチが効果的(無理せず毎日継続することが大切です)
  • お風呂はシャワーだけで済ませず、湯船につかってカラダ全体を温めましょう。

2.生命を養う睡眠

妊娠力を高めるために最も大切なのは、早く寝ることと睡眠時間を十分にとることです。

「シンデレラタイム」とも言われる午前0時へのカウントダウンの時間帯の過ごし方を変えることができれば、妊娠力も飛躍的に変えることができるといっても過言ではありません。

漢方では「妊娠力」を左右する大切な要素であるホルモン活動(生殖活動)をコントロールする働きをもつ「腎」の力は22時~2時の時間帯に睡眠により養われると考えられています。これは漢方に限った言い伝えではなく、例えばお肌のターンオーバーのお話や10代の頃の成長期などでも“この時間帯”について聞かれたことがある方は多いのではないでしょうか。

漢方でいう「腎」は、成長・発育・老化を司るものです。「腎の力の低下」の最たるものが不妊症だといえます。つまり、お肌や身体機能の老化と同様に卵子の老化や子宮内膜の劣化も、腎の力=生命を生み出す力次第なのです。もちろん、「年代を超えて若返りする」というわけにはいきませんが、本来発揮されるべき最大限の妊娠力を発揮できるようにバックアップすることは可能なのです。睡眠が整うと、朝起きるのも楽になりますし、生活のリズムが整うことで自律神経も安定します。費用をかけずにカラダもココロも元気になれるのです。

実際に、不妊症で漢方相談にお越しになる方が睡眠の時間帯を早めるだけで、劇的に精子の状態が改善したり、心身に余裕が生まれ夫婦関係も良好になるケースはとても多いのです。

妊娠力を高める睡眠に向けて
今日からできること

  • できるだけ午後10時から午前2時の間を眠って過ごすようにする。(疲れも効率よく回復します)
  • 睡眠時間は、最低6時間は連続してとるようにする。(睡眠時間が不足すると基礎体温にも誤差が出ます)
  • 熟睡しようと焦らないこと。(無理せず少しずつ調整していきましょう)

3.食事は体づくりの基本

「何を食べれば妊娠できますか?」というご質問があります。食べれば妊娠できるものなどありません。食生活が整うことによって体が健康になり、ホルモンバランスや代謝が良好となるので、自然に妊娠しやすいカラダになるというものです。漢方薬も同様の意味合いのものですが、漢方薬は薬として、食事で体づくりにかかる期間を短縮するものといえます。

生まれて初めての食事から「体づくり」が始まります。今までどのようなものをどれくらい食べてきたことでしょうか。その積み重ねが「今のカラダ」を支えています。
漢方では食物の消化吸収を担う「脾」(胃腸)の働きが体づくりの効率に影響します。いわゆる胃腸の弱い体質の方は、食事内容を工夫してもカラダに取り込む過程でのロスが大きくなってしまいます。このような場合は漢方薬で「脾虚」(=胃腸が弱い)体質を改善することにより効率を良くすることができます。

妊娠力を高める食生活改革に向けて
今日からできること

  • よく噛んで食べること(心身のリラックスにもつながります)
  • バランスよく食べる(特に肉や緑黄色野菜の不足に注意)
  • 砂糖など甘いものの摂り過ぎに注意
  • 生もの、冷たい飲食物は控える
  • 肥満(BMI±20%以上)、喫煙(1日1箱以上)は、不妊リスクが2~4倍になるというデータがあります

4.機能停滞を招くストレス

科学的根拠がないという見解もあるのが「ストレス」や「疲労」などの数値での評価ができない要因です。個人の感覚や感情などによって影響されるので基準を設定することは難しいといえます。
漢方では心身へのストレスにより神経バランスが崩れ体調にまで影響する状態を「気虚」「気滞」「痰湿」などと表します。意欲低下、イライラ、くよくよなど不安定な精神状態が続くと体のだるさ、不眠、生理不順ほか多くの不調の引き金にもなります。ストレスや疲れが直接不妊症の原因となるものではありませんが、体調を崩すことにより不妊につながるという意味では、しっかりとケアして不妊症を招かない対策をしていくことが大切です。

例えば仕事と不妊治療で悩まれる方もたくさんいらっしゃいます。人体に悪影響のある化合物や危険物を取り扱う以外では、仕事自体が不妊症の原因となるわけではありません。けれど仕事に関連する時間のやりくりや人間関係での気遣いなどと赤ちゃんが欲しいという想いや不妊治療に集中できない苛立ちなどの板挟みとなり、強いストレスを持ち続けているとすれば、体の働きにも影響しかねません。 気分転換をしても自分では処理できないストレスは、漢方薬で気のめぐりを安定することにより軽減することが可能です。

妊娠力を高めるストレス対策として
今日からできること

  • 生活リズムを整える(ONとOFFを明確にする)
  • カラダの声に耳を傾ける(不調に早く気付くことが大切)
  • 信頼できる第三者に相談する
  • 十分な休養をとる
  • 悪いことより良いことに目を向ける習慣をつける

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