男性不妊

男性側に不妊原因があるケースは、女性側と同率と言われています。近年、男性不妊の割合は増加している傾向が強いようです。
男性は、まずは積極的に精液検査を受けて現状チェックをするのが第一歩です。そして、何か問題が見つかった場合は、病院で治療が必要な場合(男性不妊症)と効果的な治療法がない場合(不妊状態の体調的問題)に区別して「妊娠させる力」を高めるための体質改善を始めましょう。女性の「妊娠できる力」と男性の「妊娠させる力」の両方が今よりも高まれば、カップルの「妊娠力」自体を高めることにつながります。

男性不妊の原因としては、

  • 精子の問題(無精子症・乏精子症)
  • 精巣の問題(精索静脈瘤)
  • セックスレスの問題(EDや射精障害)

などが挙げられますが、この中で西洋医学的な(病院での手術など)治療が効果的なのは精索静脈瘤です。これは、男性不妊40%程度に見られるという最も明確な不妊原因といえるものです。 また、近年注目されるのがEDで、患者数は推定約900万人、男性不妊原因の約20%が該当するといわれています。
漢方的に男性不妊を考えるときに最も重要視するのは、日常の生活リズムや食事、肉体的疲労度合や精神的ストレスの程度、その他以前からの体質(下痢しやすい、冷え性、アレルギー等)などによる「今の体調」です。
つまり、その人の健康状態や体調を反映するのが、その人の子孫となる「精子」に他ならないからです。
それ以外にも薬剤の副作用(一部の高血圧の薬や抗うつ剤等)などにより体の機能を調整されている場合も不妊状態に陥る場合もあります。 精液検査は、一回のみではなく、複数回の結果から確認することも大切なポイントです。精液検査の結果で、精子の数や運動率などが良好でない場合には、その男性側の状態の改善よりもカップルの不妊治療の方法(人工授精・体外受精・顕微授精など)が決められるのが実情です。

漢方での改善法

漢方での対処は、精子の元気度合いがその男性本体の体調由来であるということから、まずは、日常の体調を整えることから考えます。具体的には、主に3つの改善ポイントが挙げられます。

  • 過労や老化により男性本体の生命力(=精力)が減退した状態(精子の数が少ない、性交障害など)
  • つくられた精子の元気がない(動きが悪い、運動率が低いなど)
  • 精子の質が悪い(劣化、奇形率が高いなど)。

女性側の体質改善に比べ、男性不妊の場合は比較的短期間での改善が期待できます。が、反面強い過労やストレスが続くと状況が悪くなる反応も即座にあらわれるといえます。近年ますます生活環境は過酷になる中で、まずは、本来備わっているはずの能力が十分に発揮できるよう体調や生活習慣を整えることが大切です。

※参考:
不妊治療ガイダンス(荒木重雄医師編著)
岡田弘医師研究結果(男性不妊専門医)